マーケティングにおけるLTVの重要性|LTVから算出する適切なCPAで利益を最大化に!

LTV

マーケティングにおける施策や費用、スケジュールなどを検討する際、欠かすことのできない主な指標として「LTV」「CPA」「CPO」「ROAS」などの用語が挙げられます。

ですが、これらの用語それぞれの意味はある程度理解していたとしても、各々の関係性や、これらの指標の適切な取り扱い方について曖昧なままでいる方は、意外と少なくないのではないでしょうか。

そこで、今回はこれらの用語の中でも頻繁に取り上げられる「LTV」と「CPA」の関係に注目し、マーケティング戦略を立てる際にLTVがなぜ重要な指標となるのかについてご説明します。

CPAとは

まず、CPAについて見ていきましょう。

マーケティングに携わる方なら頭を悩ますことが多いのが、新規顧客獲得にかかるコスト。

新規顧客獲得には、既存顧客に再購入を促すコストの「5倍」必要と言われるほど、新しく顧客になってもらうための工数は多く手間がかかり、比例してコストも高くなってしまいます(「1:5の法則」と呼ぶ)。

そこで、施策を実施する際に重要視されるのが、「CPA」。

CPAとは、“Cost Per Action”または“Cost Per Acquisition”の略で、直訳すると「アクションごとにかかるコスト」(“Acquisition”の場合は「獲得ごと」)であり、顧客が商品・サービスを注文したり資料請求したりするまでにかかる1件当たりの広告費を指します。

■CPAの計算方法: CPA(円)=「広告費・コスト(円)」/「注文件数」

たとえば、広告費に‭20,000,000‬円を使い、注文件数が1,000件だった場合、CPAは「‭20,000,000‬円÷1,000件=20,000‬円」となります。‬‬‬‬

つまり、広告を経由して顧客を獲得する際に、「1件(顧客1人)あたりいくらコストがかかるのか」を算出した数値が「CPA」なのです。

【補足:CPA とCPOの違い】

類似性のある用語として「CPO」がありますが、これは“Cost Per Order”の略。

直訳すると「注文ごとにかかるコスト」であり、顧客が注文(=Order)するまでにかかる1件当たりの広告費を指します。

CPAもCPOもほぼ同じ意味ではありますが、CPAは「注文」に限定せずに「顧客獲得」を意味するため、ゴール設定(KPI)をどこに置くかによって使い分ける必要があるのです。

LTVとは

次に、LTVについて見ていきます。

LTVとは“Life Time Value”の略で、「顧客生涯価値」と訳されます。顧客が生涯を通して該当企業・ブランドに与える利益・価値を指し、1人の顧客が長期的なリピーターとしてどの程度の利益を生み出すのかを数値化したものです。

■LTVの計算方法: LTV(円)=「(1回あたりの)平均顧客単価(円)」×「(年間での)平均購買数」×「平均継続年数」

たとえば、「平均顧客単価10,000円」「年間平均購買数12回」「平均継続年数5年」の場合、LTVは「10,000円×12回×5年=‭600,000‬円」となります。‬‬

このLTVの例に、先述したCPAの例を当てはめた場合、「新規顧客獲得にかかるコスト(CPA)=20,000‬円」のため、1人の顧客を少なくとも5年間リピーターとして確保できれば、

LTV‭ 600,000‬円 - CPA 20,000‬円 = 580,000円‬‬

が、顧客1人からの利益として算出できます。

当然ながらこの数字は、最初の広告費のみをコストとして計算しているため、単純に580,000円すべてが利益として計上される訳ではありません。

しかし、様々なコストを差し引いた上で長期的に多大な利益が出るように施策を練るためには、初期投資のCPAのみにとらわれるのではなく、「LTV」をいかに増大させるかに思考をシフトする必要があると言えるのです。

【補足:LTVとCPAの関係例】

A社:LTV‭ 150,000‬円 - CPA 20,000‬円 = 130,000円(=顧客1人からの利益)‬‬
B社:LTV‭ 30,000‬円 - CPA 20,000‬円 = 10,000円(=顧客1人からの利益)‬‬
C社:LTV‭ 500,000‬円 - CPA 100,000‬円 = ‭ 400,000‬円(=顧客1人からの利益)‬‬‬‬

上述の例は極端な数字ではありますが、LTVとCPAの関係を端的に表しています。

A社とB社のようにCPAが同額であっても、LTVに大きな差があれば、最終的な利益も比例して大きな差が生じます。またC社のように、CPAが高くても、そのリスクを上回るほどLTVも高ければ、やはり最終的な利益も比例して大きくなることは明らかです。

つまり、(短期売切り型の単品商品・サービスを扱う企業やブランドでない限り)LTVから最適なCPAを算出しつつ、同時にLTVをいかに引き上げるかが、事業を成功に導くためのカギとなるのです。

LTV向上施策こそ見直しを!

リスティング広告などをどれだけ打ち出しても、競合他社が増え続ける現在ではクリック単価の高騰に追いつかず、顧客獲得前に上限CPAに達してしまうことは珍しくありません。

そのため、新規顧客獲得に向けたマーケティング戦略に限界を感じているのなら、最終的な利益を数値化したLTVを高める施策こそ今一度見直し、中長期的な事業拡大を狙っていきましょう!