September 02.2020

【マイナポイントのメリット・デメリット】次はマイナポイント!キャッシュレス還元終了後、キャッシュレス決済は再び盛り上がる?

キャッシュレス決済

こんにちは、楽天市場担当のさかぐちです。

2020年6月30日にキャッシュレス・ポイント還元事業が終了し、早くも2ヶ月が経過しました。各社が独自に行っていたポイントアップサービス等も一斉終了し、消費者として残念に感じた方も多いのではないでしょうか。

また、同時期に全世界に猛威をふるう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行。他人と物理的な距離を保って行動する、手元のアルコール消毒を積極的に行うなどの「新しい生活様式」が推奨される中で、消費活動そのものが以前とは様変わりしています。

このような状況も踏まえ、実店舗でのお買い物においては、紙幣や硬貨に触れないで済むクレジットカード決済や、QRコード決済などの「キャッシュレス決済」が引き続き注目されていますね。

ところで、キャッシュレス・ポイント還元事業と入れ替わるように総務省より発表された新事業があるのはご存知でしょうか。

それが2020年9月より開始されるマイナポイント事業です。今回はこのマイナポイント事業とキャッシュレス・ポイント還元事業について比較しつつ、今後のキャッシュレス決済について検討していきたいと思います。

キャッシュレス・ポイント還元事業とは

まずは、キャッシュレス・ポイント還元事業について振り返ってみましょう。

キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の一定期間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援します。本支援を実施することで中小・小規模事業者における消費喚起を後押しするとともに、事業者・消費者双方におけるキャッシュレス化を推進します。

※経済産業省 キャッシュレス・ポイント還元事業(キャッシュレスレス・消費者還元事業)公式サイトより

2019年10月~2020年6月の9ヶ月間、対象の決済手段(クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード)に限って、利用金額の5%をクレジットカード会社や決済代理店を通してポイント還元するという制度でした。

この制度には、消費税増税に対する買い控えを防ぐための景気対策消費者・事業者双方へキャッシュレス決済の導入・浸透の2つの目的がありました。

マイナポイントとは

一方、これから始まるマイナポイントはどのような事業なのでしょうか。

本事業は、消費税引上げに伴う需要平準化策として、マイナンバーカードを取得しマイナポイントを申し込んだ消費者に「マイナポイント」を付与する事業です。キャッシュレス決済事業者に対し、マイナポイント付与の補助、事務経費の補助を行います。

※総務省 マイナポイント事業 公式サイトより

2020年9月~2021年3月の7ヶ月間、登録済の決済サービスの中から指定した決済手段に限って利用金額の25%(上限5,000円)を「マイナポイント」としてポイント還元するという制度です。

こちらは景気対策とキャッシュレス決済推進に加えて、マイナンバーカードの普及が目的のようです。

消費者目線のキャッシュレス・ポイント還元とマイナポイントの違い

一見すると、消費者にとってはどちらもポイントがもらえるお得な制度のようですが、どのような違いがあるのでしょうか。

1. マイナポイントには上限設定あり

加盟店舗での購入は全て還元対象となっていたキャッシュレス・ポイント還元事業に対し、マイナポイントの付与には1人あたり5,000円の上限があります。

2. 利用には事前準備・予約が必要

マイナンバーカードが未発行の場合、まずはカードの申請を行うところからスタートします。交付までは通常1ヶ月以上かかるそうなので、マイナポイント事業が開始する9月前後は更なる混雑が予想されます。

また、マイナポイントはサービス利用・購入の前に予約が必要です。マイナンバーカードと利用予定の決済サービスを紐づける作業が完了すると、この指定した決済サービスに対してマイナポイントが付与されます。

キャッシュレス・ポイント還元事業において消費者が行うことは「購入店舗が加盟店であるか否かの確認」のみでしたので、少し手間に感じられるかもしれません。

3. 利用範囲の拡大

経済産業省の発表によると、キャッシュレス・ポイント還元事業の登録加盟店数は2020年6月1日時点で約115万店。こちらは店舗が利用する決済サービスが「キャッシュレス決済事業者」に登録完了後、店舗の加盟店登録がスタートするという2段階構造になっていました。

その加盟店登録が完了した店舗から徐々に適用可能となったため、スタートした2019年の時点では使用できる店舗はかなり限られていたと推測します。

一方で、マイナポイントは店舗毎の加盟店登録という概念はなく、クレジットカード会社や決済サービスを提供する企業のみが事業者として登録を行います。

2020年8月時点で100種類以上の決済サービスが対象となっており、消費者はすでに対象となっている決済サービスの中から指定を行えば、登録済の店舗を探す必要はなくなります。

この点において、マイナポイント事業のほうが、利用範囲が拡大しているといえます。

事業者目線でのマイナポイントのメリット・デメリット

一方、事業者の立場から、メリットやデメリットについて検討してみました。

1. 煩雑な手続きやタイムラグなし

キャッシュレス・ポイント還元事業へ加盟するには、企業毎ではなく店舗毎での申請が必要でした。

例えば企業内でブランドAとブランドBを展開していた場合、いずれも申請が必要ですが、ブランドAがショッピングモールCとショッピングモールDに出店していれば、そのいずれにも申請が必要だったのです。

また、決済サービス会社の決済事業者としての登録の時点で各社のタイムラグが発生しており、その次の段階である店舗の加盟店登録の受付自体が年内に開始されなかった、という事例もありました。

当然2019年10月時点でポイント還元を謳うことはできず、少なからず売り逃しになっていたかもしれません。一方でマイナポイント事業は、店舗で行う手続きはありませんので、波に乗り遅れる事態は回避できそうです。

2. 決済手段は多いほど購買へ繋がる

消費者が事前に利用する決済サービスの指定を行わなければならない、というのは先述の通りですが、一度申請が完了すると変更はできません。

そのため、各決済サービス会社が「先着で○名に○○円相当のポイント付与」などといった独自のポイントアップや特典を予定しています。そうなると、店舗としては消費者の決済手段の選択肢が少ないと不利になってしまう可能性があります。

ECにおいても、クレジットカード払いのみの対応であれば、拡充の検討が必要ですが、現時点で複数のキャッシュレス決済を導入済の店舗は、消費者のカート離脱を防止できる一因となり得るでしょう。

マイナポイント事業の動向をチェックしていきましょう!

すでに終了したキャッシュレス・ポイント還元事業に比べて、これから本格始動するマイナポイント事業は動向が気になりますね。

そもそもマイナンバーカードの是非においても意見が分かれるところですが、キャッシュレス決済が引き続き盛り上がっていけるかどうかは、QRコード決済の店舗でしか使用できないイメージを払拭できるかどうか、つまりEC界隈での普及も関係があるのではないかと、個人的には考えています。

最近では、クレジットカードとアカウントの連携によってECでも使用できるQRコード決済サービスも増加していますが、まだまだ導入している店舗も少なく、消費者の認知も低いのが現状です。

カートシステムとの兼ね合いもありますが、消費者に人気の決済サービスを取り入れてみるための動向調査として、今回のマイナポイント事業の結果を追ってみるのもよいかもしれませんね。