January 06.2021

Amazonでの売り逃し対策!相乗りを防止する自己防衛方法(前編)

Amazon相乗り問題

こんにちは、EC担当のさかぐちです。

Amazonでの売上がなんとなく右肩下がり……。テキスト追加によるSEO強化や画像の入れ替えなどで商品コンテンツを強化しても改善されない場合、もしかすると他の出品者に売上を持っていかれているのかもしれません!

このような、いわゆる「相乗り」について理解を深め、自己防衛をすることで売り逃しを回避する方法を前編・後編に分けてご紹介いたします。

まずは、そもそも、「相乗り」とはどのような状態なのでしょうか。前編では、実際の販売例を交えて詳しくご説明いたします。

Amazonでの「相乗り」とは?

「相乗り」の意味は、以下2つが挙げられます。

1.(車などに)いっしょに乗ること。
2. 比喩的に、共同で(または、他者の企画に加わって)事業を行うこと。

一般的には、バスやタクシーを複数人数で利用するような場合に用いられる言葉として広く知られているかと思いますが、Amazonでの「相乗り」は2つ目の意味が近く、同じ商品を複数の企業および出品者が販売している状態を指します。

なお、前提としてこの相乗り自体は、Amazonの出品ルールに違反してはいません。その理由は、Amazon独自のカタログ形式による販売方法にあります。

【Amazon独自のカタログ形式による販売方法】

Amazonで商品を販売するためには、まずカタログ登録が必要になります。

一般的に、商品を販売するためにはJANコードと呼ばれる世界共通の商品認識番号の取得・付与が必要ですが、このJANコードをASINと呼ばれるAmazon内で管理する識別番号と紐づけて登録する作業が、カタログへの登録にあたります。

1つのJANコードは1つのカタログしか作成することができません。よってこの作業は、商品発売開始時にメーカーもしくは販売元が行った後、別の出品者が同一商品を販売する場合、登録済みのカタログを用いて商品を出品することになります。

この際、既存の商品ページに出品者毎の購入ボタンが追加されていき、1つの商品ページを複数の出品者にてシェアするような状態となります。

これが「相乗り」と呼ばれる理由です。

このようにモール全体で商品情報を管理し、商品ページを出品者同士で共有する概念は、楽天市場やYahoo!ショッピングといった他のモールには一切ありません。

ユーザーとしては商品情報が統制されており、商品価格や配送料といったコスト面のみを比較し、購入店舗を選択できるメリットがあります。しかし、出品側、特にメーカーや販売元にとっては、このカタログ形式そのものに頭を悩ませる問題が潜んでいるのです。

出品側の問題を探っていく前に、商品ページから相乗りされているかどうか判別する方法ですが、先述の通り、購入ボタンが複数あるか否かが一目瞭然です。

仕様によっては、購入ボタンが複数表示されない場合もありますが、その場合でも「全ての出品者を確認する」「新品〇点」といった複数出品を示唆する文言がどこかに表示されます。定期的にユーザー側からの巡回を行い、日ごろから相乗りに対しての意識を高めておくことがとても大切です。

また、ページの巡回が難しく、かつ大口出品の場合、セラーセントラルからカートボックス獲得率にてチェックする方法もあります。

【カートボックス獲得率とは】

カートボックス獲得率とは、Amazonの説明によると

これは、カスタマーが製品を自分のショッピングカートへ追加するのにショッピングカート(ショッピングカートのリンクへ追加)がページに表示された場合のページ閲覧数の割合です

とあります。

以下は、セラーセントラルの管理画面から (子)商品別詳細ページ 売上・トラフィックのカートボックス獲得率を抜粋した表です。

管理画面

この数字が80%以下になっていたり、急激な変化があったりした場合には、相乗りの発生を疑う余地があります。なお、0%は商品の販売停止・在庫切れではない場合、キーワードの見直しなどの早急な対応が必要です。

Amazon相乗り問題の例

それでは、コスメ事業を展開する架空のA社を例に問題点を見ていきたいと思います。

※画像は事象の一例であり、実際の動きと必ずしも合致するものではありません。また、設定は全て架空であり、実在する企業や商品とは一切関係がないことを予めお断りしておきます。

相乗りが発生していない商品ページイメージ

まず、A社が販売しているルージュは相乗りが発生していません。そのため、販売元はA社のみが表示されており、購入ボタンも1つのみです。

この商品を購入したいユーザーはA社から購入する以外、選択肢としてはありませんが、A社が管理している正規品を正規価格(あるいはA社の設定した販売価格)で購入できるので、売買としては双方にとって健全な状態を保っています。

相乗りが発生している商品ページイメージ

一方、A社のアイシャドウには相乗りが発生している状態。このアイシャドウはSNSやメディアで話題となり、A社イチオシのアイテムです。

このように、需要の高い商品は安定した売上が見込めるため、相乗りの件数が増える傾向にあります。

販売ページを複数でシェアするとなると、A社が用意した商品画像や創意工夫を凝らしたテキストも他の出品者に使用されてしまうことになり、なんだか癪に障りますが出品ルール上、仕方ありません。

ここで最も問題なのは、購入ボタンのカート位置です。

相乗りが発生していないルージュではA社の購入ボタンが表示されていた位置に、B社の購入ボタンが表示されています!

この最も購入しやすいエリアに表示される店舗の基準は開示されていませんが、裏を返せば正規のメーカーや販売元であっても必ずこの購入エリアを保証してくれないということです。

この商品においてはB社が最安値であったことから表示優先度が高まったと推測されます。その証拠に、価格の低い順にC社、D社と並び、正規価格で販売しているA社はなんとこの項目では一番下に表示されています。

さて、この状態に陥ったA社は、どのような自己防衛策を行っていけるのか、後編にてご紹介させていただきます。