こんにちは、Oz linkのリスティング隊長のshimorerです。
昨今、LPO(ランディングページ最適化)を行う中で、確実に必要となってきているのがヒートマップツールです。
「ページのどこまでを見て離脱するユーザーが多いか」「コンテンツの優劣」「申し込みボタン周りの行動」など、直接影響する数字を可視化することで、離脱率や コンバージョン率に影響する、具体的な改善ポイントを発見していきます。
ここでは、多くの方が頭を悩ませる「ヒートマップ分析ツール」の使い方と選び方について、注意点を含めてご説明します。
Contents
そもそもヒートマップレポートとは?
「ヒートマップレポート」とは、トップページやランディングページにおける離脱率やCV率を改善するための、指標となる数字を確認できるレポートです。
ヒートマップレポート上に現れる「項目ごとに算出されたそれぞれ数字」と実際のサイトページを見比べながら、問題のある箇所と改善ポイントを探していきます。
【アテンションヒートマップ】
ユーザーの各コンテンツでの滞在時間によって、
・そのコンテンツがユーザーにとって興味があるかどうか
・テキストの読み込み具合(=熟読率)
を判断します。
特に、ページの上部~中部に滞在時間が短いコンテンツがあり、(後述する)スクロールヒートマップでもその箇所で離脱が多い場合は、
・コンテンツ内容の改善
・よりニーズの高いコンテンツとの順序の変更
を検討します。
【スクロールヒートマップ】
ページのトップから順に、どのタイミングでユーザーがページを離脱したかを数値で見ていきます。特に要チェックなのは、ファーストビュー直下での離脱率です。
FVのキャッチや画像とユーザーのニーズとの不一致によって直帰が起こる可能性が一番高いので、まずファーストビューのABテストを行うことで大きく改善することがあります。
また、セカンドビューで既に50%以上のユーザーが離脱している場合も、要改善ページと言うことができます。
よくある事例としては、セカンドビューに申し込みボタンをおいている事で、急激に離脱が増えるケースです。
【クリックヒートマップ】
マウスでのクリックや、スマホでのタップの多い箇所をカラー別で表します。
注意深く読んでいる文章をなぞっている場合は問題ないと言えますが、「クリックできると思って押したけれどリンクがない」場合などは、誤タップとして離脱してしまうケースがあるため、ユーザーにとって明確に判別が出来るように修正する必要があります。
また、下層ページにリンクをさせる目的のトップページやカテゴリーページでは、「クリック率の高いバナーやリンクはユーザーのニーズが高い」という判断ができるため、こちらも掲載順序の変更などを検討します。
ヒートマップ分析の注意事項とポイント
ヒートマップ分析は、ユーザーの行動を分析することでページの改善が出来る一方、ヒートマップレポートの数字だけを盲信して改善点を洗い出すと、逆に改悪に繋がることがあります。
そこで、実際に分析をする上での注意点をおさらいしておきたいと思います。
【実際のコンテンツを見ながらユーザー心理を分析する】
たとえば、熟読率が低くても離脱も少なければ、流し読みされている可能性も否定できず、安直にコンテンツを改善して文章を足したことで離脱が増えるケースがよくあります。
そのため、ページの構成や文章量も確認した上で、ユーザー心理を想像して改善策を検討する必要があります。
【アクセス解析のデータも参考にする】
ページの滞在時間や、2ページ目にどのページに飛んでいるユーザーが多いかなど、クリックヒートマップと合わせて確認をすることで、より正確な改善策を練ることができます。
【コンバージョンユーザーを分けて分析する】
離脱したユーザーの行動心理を分析して弱点を克服する事はもちろん大事です。
ですが、コンバージョンしたユーザーがどのようにページを移動したかを確認して、さらに伸ばしていくべき長所を発見するのも忘れてはいけません!
【申し込みボタン周辺の変更】
離脱が増える位置として、ファーストビューの次に多くなるのが「申し込みボタン周辺」 や、申し込みボタン近くのコンテンツに移動する「アンカーリンクボタン」の周辺です。
何度も繰り返し価格訴求をしたり、ボタンの設置回数や位置によって押し売り感が出てしまったりすると、離脱に繋がることがあります。
コンバージョンに直結する部分だからこそ、慎重にABテストを行う必要があります。
ヒートマップツールの選び方
前述の分析方法について、ヒートマップツールごとに出来る項目と出来ない項目があるので、できれば全ての分析が出来るツールがおすすめです。
また、ツールによっては「ABテスト機能」や「離脱防止バナー機能」がセットになっているものも増えてきており、一部ではバナーやクリエイティブごとのABテストやヒートマップを自動分析できるツールも出ています。
様々な企業によるヒートマップツールが存在するため、導入する際はそれらの機能と費用を比較検討し、必要な機能と不要な機能を取捨選択するようにしましょう。
なお、microsoft社が出している「Microsoft Clarity」という無料のツールも、今後バージョンアップによってはメジャーなツールとなるかもしれませんね。