O2O、オムニチャネル、OMOの意味と違いとは?顧客起点で考えるマーティングの重要性について

オムニチャネル

こんにちは、ディレクターのオカモトです。

2020年より世界中で猛威を振るうコロナによる影響で、生活が大きく変わったと感じる方は多いのではないでしょう。

人の人との関わり方が大きく変わり、価値観に変化が生まれ、それぞれの行動体験が変わった昨今、マーケティングにおいても新しいライフスタイルに合った考え方でのアプローチが重要となっています。

そこで改めて注目されているのが、「O2Oマーケティング」「オムニチャネル戦略」。これらは、顧客がオンラインとオフラインと行き交う中で重要な顧客を起点したマーケティングを指す用語ですが、それぞれの意味を説明しようとすると、混同してしまう方も少なくありません。

そこでここでは、O2O、オムニチャネル、OMOというマーケティング用語の意味と概要について簡単に整理し、現代社会において求められるマーケティング視点についてご説明します。

O2Oとは

O2Oは「Online to Offline(オンライン トゥ オフライン)」の略。

オンライン(ECサイトやSNSなど)とオフライン(店舗など)を切り分けて考え、双方間の行き来を促し、オンラインからオフラインへとユーザーを誘導するマーケティング施策を指します。

オムニチャネルとは

オムニチャネル(Omnichannel)とは「すべてのチャネル(販路)」という意味。

オンラインとオフラインの区別をなくし、企業がもつユーザーとのタッチポイントや販売経路をすべて統合させることで、ユーザーにアプローチすることを意味します。

例えば、店舗とECとの連携を統合・強化することで一貫性のあるサービスの提供を行えば、顧客は店舗でもECでも都合のよいチャネルを選択するようになる、ということです。

OMOとは

OMOは「Online Merges with Offline(オンライン マージズ ウィズ オフライン)」の略。直訳すると、「オンラインがオフラインと融合する」となります。

この用語は、元Google China代表の李開復(リ・カイフ)氏が2017年に提唱した「オンライン、オフラインを行き来する顧客の行動や動向に合わせ、それぞれを合わせることで価値の高いUX(顧客体験)を提供する」という概念が元になっていると言われています。

ユーザーの体験が独立しているO2Oや、提供する側(企業など)の販売・流通のバックエンドの統合に狙いがあるオムニチェネルと違い、OMOはオンラインとオフラインを分けて考えず、両者を融合させ、さらにデータを活用することで、UXの向上を図ることが目的となっているのです。

チャネル選択の変革

マーケティングにおけるチャネル論は、「顧客から自社ブランドへの愛顧を獲得するために、チャネルをどのように統制するか」という視点で研究されてきました。

この視点より、シングルチャネル提供からマルチチャネルやクロスチャネルに進化。さらに「顧客が複数接点を体験」し、提供側が「チャネルの横断の顧客管理」を実施することで、オムニチャネルへとさらに進化したのです。

このオムニチャネルへの移行で重要なのは、「オフラインを展開する企業=店舗起点」ではなく、「顧客軸」でチャネル管理することが必要な点です。

今やチャネルの主導権は、顧客に移っています。すなわちオムニチャネルの本質とは、企業側の進化でなく、「顧客の買物行動の変化」なのです!

顧客が目にするすべての接点はチャネルとなり、店舗はチャネルのひとつに過ぎなくなりました。代わりに、アプリやメディア、SNSなど、その全ての情報がチャネルと考える必要が企業側にはあるのです。

マーケティングの落とし穴

O2Oやオムニチャネルの流れがある一方、店舗などオフラインを軸としたチャネル設計、言うなれば「リアル店舗至上主義」という戦術から逃れられないこともあるでしょう。

ただしそのままでは、顧客起点のチャネル設計の実現が強みであったオフラインの流通機能の解体を意味することになります。

とはいえ、オフラインでの体験価値をもつリアル店舗を持つことは、顧客の選択において強力な接点であることには間違いがないでしょう。

「近代マーケティングの父」とも呼ばれるフィリップ・コトラー氏は、2017年に発表した著書『マーケティグ4.0』の中で

デジタル経済ではデジタルの交流だけでは不十分で、それどころか、ますますオンライン化している世界で、オフラインの触れ合いは強力な差別化要因となる。

と述べています。

顧客の買い物体験を広い視野で捉え事が重要なことで、顧客が求めているのは、オフラインやオンラインという選択ではなく、「購買体験における価値」であることを理解する必要があるでしょう。
購買体験と顧客時間

購買体験と顧客時間の重要性

以上からマーケティング競争の論点は、もはやオンラインやオフラインにチャネルを置くことではなく、「どのような購買体験を提供できるか」が重要です。

チャネルを行き来するユーザーにとって、いちばん重要なのは「顧客の時間」です。これまでは「選択→購入→経験」のプロセスの中で「購入」が重要視されてきましたが、今や「購入」はユーザーにとって一つの通過点でしかないと解釈しなければなりません。

顧客が買い物体験をする一連のプロセスの中で、全ての段階で接点をもち、「ユーザーにとって価値のある時間をどう提供できるか」――これを考えることが大切です。顧客の時間はカスタマージャーニーを通じた経験となります。

企業側は、「オンラインとオフラインを行き来するシームレスな購買体験をいかにして顧客に提供できるか」を考えると同時に、購買前~購買後という行動の中で、「どのようなタッチポイントと顧客体験を提供できるか」を考える必要があるということです。

オンラインとオフラインのマーケティングを検討する際は、手段や施策に固執して考えるのではなく、ぜひ顧客の行動や時間を起点に考えることをオススメします。