こんにちは。デザイナーのしろくまです。
Webで継続的に情報を発信したり、集客をし続けたりするためには、その目標に向かいPDCAサイクルを回していくことが欠かせません。
そのため、デザインデータそのものが「修正や変更を重ねやすい作り」となっていることが大切です。
そこで今回は、「直しに強い」デザインデータの作り方として、Photoshopの「リンクを配置」をご紹介します。
Contents
リンクを配置とは
IllustratorやInDesignでは古くからある「配置」がPhotoshopに登場したのは、Photoshop CC 2014以降です。
「リンクを配置」はその名称の通り、別ファイルのデータをリンクして配置することができます。
【リンクを配置する方法】
1. メニューバーの[ファイル]→[リンクを配置]を選択
2. リンクさせたい[ファイルを選択]→[配置]
3. 位置を決めて→[Enter]で確定する
リンクを配置の活用法:サイト制作の場合
サイト制作の場合は、ヘッダーやフッターなど各ページの共通パーツをリンクで配置するのがおすすめです。
リンクで配置させるデータは、パーツごとに作成する必要があります。
ヘッダー用のデータ「ヘッダー.psd」や、フッター用のデータ「フッター.psd」などをそれぞれ別ファイルで作成します。
各ページのデザインを作成する際は上記、共通パーツは[リンクを配置]で表示させます。
共通パーツを[リンクを配置]にすると、このような利点があります。
【メリット】
・共通パーツに変更があった際、リンク元のデータを修正することで、配置しているすべてのデータに変更が反映されます。
・1つのファイルの容量が軽くなります。
・レイヤー数が減ることにより、デザイナーやコーダーにとっても扱いやすいデータになります。
【注意点】
①配置を利用したデータと、配置された元データは常にセットで保管しておく必要がある。
セットで保管しておかないと、リンク切れを起こしてしまいます。
※リンクが見つからない場合、レイヤーに赤丸+?の表示が出ます。
②リンクを配置後にリンク元のデータを修正した場合は、その変更を配置先に反映させなければいけない。
リンク元のデータ修正の際、リンク元データと配置先のデータの両方を開いてれば配置先のデータも同期して変更されますが、配置先のデータを開いていない場合は後から「更新」をする必要があります。
※更新が必要な場合は、レイヤーに黄色い三角+!の表示が出ます。
更新の方法は
1.レイヤーパネルで更新の必要があるレイヤーを選択します。
2.右クリック→[変更されたコンテンツを更新]を選択します。
※複数の配置レイヤーすべてを同時に更新したい場合は「変更されたすべてのコンテンツを更新」します。
リンクを配置の活用法:LP制作の場合
LP制作の場合でも、「リンクを配置」を利用してデータを作成しています。サイト制作とは違い、「共通パーツ」を配置する以外の使い方でも活躍します。
LPは長いページの場合、1ページが4万~5万pxなどに及ぶことがあります。
このようなデータを1つのファイルで作成した場合、そのデータの容量は莫大なものになり、ちょっとした修正やパーツを動かすだけでたくさんの時間がかかってしまいます。
また、何百、何千という莫大なレイヤー数を扱うこともミスを招きやすい状態となってしまいます。
それを避けるためにも、ある程度のコンテンツ毎に分けてデータを作り、それをまとめて1枚のデータに並べて、つながりを確認するために各データをリンクで配置します。
また、LPはリリース後も結果を追求するためにLPO(LPのコンバージョン率アップのための最適化)をし続けていくことが大切です。
定期的なFVの変更、コンテンツの差し替えや順番の入れ替えなどを行います。そのような時、このリンクで配置を利用すれば短時間で効率的に修正を行えます。
実践的ファイル作成時のポイント
筆者がLPを制作する場合は、次のようなファイル構成にしています。
①FV、CTAなどは独立したファイルにする
FVやCTAは定期的に変更したり、複数のパターンを作成したりする場合などがあるので、それぞれを独立したファイルにしておくことで対応がしやすくなります。
②ファイルの区切りはコンテンツの内容やストーリなど流れを意識して行う
LPは1枚のページであることから、下へ下へとスクロールして読んでもらうことが大切です。そのため、ユーザーに最後まで興味を持ち続けてもらう「流れ」を意識したデザインがポイントになります。
仮に1つのコンテンツ毎にファイルを細分化しすぎると、この「流れ」が作りにくくなりなります。そこで、
・1つのファイルの長さは最大12,000pxを目安にする
も重要となります。
ですがこの目安は、個人の好みや使用マシンのスペックなどにもよるため、絶対的なルールではありません。みなさん、それぞれに作業しやすい長さを見つけてください。
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