広告担当のPooyanです。オズ・リンクに入社して約2年と8か月、営業や制作チームと協力して広告運用を日々行っています。
さて、自社のサービス/商品のプロモーションを行う上で、今や必須と言えるWeb広告の掲載。
Google、Yahoo!、Facebook、LINEなど様々な媒体に広告を出稿することができ、その種類もテキストやバナー、動画など多岐にわたります。
今回はその中のひとつ、バナー広告のクリエイティブ(素材)についてお話します。
ごく初歩的な話にはなりますが、意外とやっていない企業はありますので、少しでもアドバンテージをとるためにチェックしていただければと思います。
媒体ごとに違う画像を作るべき?
まず、バナー広告の画像サイズは、媒体ごとに以下のような規定があります。
- Google:300×250、160×600、320×100など
- Yahoo!:300×250、160×600、320×100など
- Facebook(Instagram):1200×628、1080×1080
- LINE:1200×628、1080×1080
※FacebookとLINEは、画像全体に占めるテキスト量が20%以下でなければならない。
※InstagramはFacebookの管理画面で入稿ができる。
一目瞭然でしょうが、【GoogleとYahoo!】【FacebookとLINE】のサイズや制限事項は共通している部分が非常に多いです。
では実際に、それぞれの画像を制作する際はどうすればいいでしょうか――全部同じクリエイティブをベースにして作るのか、別のものを作るのか……?
結論から言うと、最低でも【GoogleとYahoo!】【FacebookとLINE】という2グループで「全く別のもの」を作るべきです!
A/Bテストをしてみると……
その理由を見るため、ミルクを商材とした画像を2つ、以下に用意しました。念のために、実在の商品と混同しないよう英語表記になっています。
※例としての画像ですので、実際のサイズ規定やテキスト量については考慮していません。ご了承ください。
広告Aは
- 美味しさの強調
- カルシウムたっぷりで低脂肪
- 新しいサイズも発売しました!
といった、広告主が伝えたい情報を詰め込んでいます。
一方、広告Bは「お菓子とミルクを並べている」だけ。
画像だけではお菓子をアピールしているのか、ミルクをアピールしているのかすら分かりませんね。
しかし、この2つの画像を使ったA/Bテストで効果を探ってみると……
- 【GoogleとYahoo!】はAのほうが反応が良い
- 【FacebookとLINE】はBのほうが反応が良い
と、媒体によってまったく異なる結果が出るのです!
どうして媒体によって好まれる画像が真逆なのか?
上述のA/Bテスト結果を見ると、FacebookとLINEはテキストが一切ないBの画像が多くクリックされ、商品購入にも結びついたという形になりました。
この理由は、SNSユーザーはいかにも「これは広告です」という風な画像に対する拒否感が強いため、と一般的に言われています。
またFacebookとLINEの場合、実際には「画像+テキスト」で一つの広告になるため、商品名やアピールしたい点はテキストに書けるという側面もあるでしょう。
同じことが何回も書かれていると「クドくなる」というわけですね。
さらに最近Facebookには、
テキスト量が規定の20%以下であっても、0%に近いほど、より広告配信量が多くなる
という仕様まで追加されました!
公式がわざわざ仕様まで設けて「画像にテキストを入れない」ように推奨しているわけですから、やらない手はありません。
逆にGoogleとYahoo!については、表示されるのが画像だけですから、Bの画像では商品購入どころかクリック(=サイト訪問)すら見込めません。
Aの画像のようにアピールしたい点などをしっかりと入れておく必要があります。
※「テキスト+画像」の広告タイプもありますが、ここでは割愛します。
極端な画像を使っての例となりましたが、このように広告を出稿する媒体はそれぞれユーザーの特徴が異なりますので、それに合わせた制作を行うことが大事になります。
バナー広告制作のポイントまとめ
以上をまとめると、
- 広告を出稿する画像は媒体によって変える。
- GoogleやYahoo!用画像には伝えたい情報をテキストで入れ、FacebookやLINE用画像にはテキスト情報は何も入れない。
ですがこれらのポイントは、あくまでクリエイティブのベースを決めるにあたっての話です。
そのため実際の運用にあたってより成果を求めていくには、例えばLINE広告だけで複数の画像・テキストを入稿してA/Bテストを行う、などといった作業が必要になるでしょう。
また、FacebookとInstagramの広告は、ともにFacebookの管理画面で入稿できます。
しかしこれらを一緒には扱わずに、Facebook用は1200×628、Instagram用は1080×1080で画像を制作すべき、などといった点もあります。
そのあたりの話は次回以降の記事でご説明したいと思います。Pooyanでした。